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AIエージェントと二人三脚で個人開発をしている話

2026-10-12 · AI / 開発ワークフロー

最近の個人開発は、ほぼ全部AIエージェントと一緒にやっています。 「コードを書いてもらう」というより、調査・実装・テスト・デプロイ・運用監視までを 一続きで任せる使い方です。この記事では、実際にどう役に立っているかと、 失敗しないための線引きを書いておきます。

実例1: 300選挙区の地図を「作り直せ」と言ったら本当に作り直った

選挙サイトの地図で「直線で割るな、市区町村の境に沿わせろ」と指示したとき、 エージェントは「市区町村×選挙区」のオープンデータを探し出し、投影変換のズレを実測し、 境界に沿った11区を生成するパイプラインを組み、DBの割り当てまで直して帰ってきました。人間がやったら丸一日かかる作業です。

ポイントは、私が「どうやるか」を一切指定していないこと。ゴール(市区町村境界に沿った区割り) と制約(既存データとの整合)だけ伝えて、手段は任せました。

実例2: 掲示板のリッチ化を丸ごと一任

「掲示板にMarkdown・色・LaTeX・Mermaidを3つの板全部に入れて」と頼んだら、 Markdownパーサの選定、XSSサニタイズ、既存のAA(アスキーアート)判定との衝突回避、 ブラウザでの実機テストまで一気にやって、スクリーンショット付きで報告が来ました。

こういう「既存の流儀を壊さずに機能を足す」仕事は、文脈さえ伝わっていれば エージェントの方が速くて正確だったりします。私はデザインの好み(好き=ピンク、嫌い=紫など) を伝えるだけです。

実例3: 運用も任せる

  • 毎朝のDBバックアップと監視cronの整備
  • 不正投票の検知パターン設計と、退避→無効化の実装
  • 検索エンジン向けのサイトマップ整備や、bot向けレンダリングの設計
  • アクセス解析を見ての改善提案(「このページが重い」→実測→修正)

失敗しないための3つの作法

1. 検証は必ず実物で。「直した」という報告を信じる前に、 本番URLを実際に叩いて確認します。エージェントの自己申告は当てにしない、 というのが最初に覚えた教訓です。

2. ノーと言うべき線を決めておく。デザインの好み、法的な判断、 対外的な発信(勝手にSNSへ投稿しない等)は人間側の決定事項として明示します。 全部任せると、意図と違う方向に最適化されていくことがあります。

3. 大きな変更の前に一度止まる。解釈が分かれる指示は、 実装前に確認を挟ませる。「言われた項目だけ変更する」ルールを守らせるだけで、 余計な被害が激減しました。

おわりに

個人開発のボトルネックは、たいてい「手が足りない」ことです。AIエージェントを 1人ぶんのチームメンバーとして扱えるようになってから、この規模のサービス群を 1人で維持できるようになりました。うまく使うコツは、魔法を期待しないこと。 地道に指示と検証を繰り返す、普通のマネジメントと同じでした。

▼ 関連: 第1回ツイッタラー衆院選を支えた技術の話 / N100の小さなサーバーで個人開発サービスを10本以上動かす話